【実体験】固定費を見直すだけ。知識ゼロから資産形成を始めた話

自分語り

子どもが1歳になる少し前のことでした。
ふと「このままで大丈夫なのだろうか」と思った瞬間があります。

それまでの私は、正直に言えば“浪費のかたまり”でした。
タバコ、コンビニ、ゲーム課金…。
「働いているからいいだろう」と自分に言い聞かせながら、気づけば毎月かなりの金額を溶かしていたのです。

そんな時、頭に浮かんだのはひとつの不安でした。

「このままの生活を続けていたら、子どものために貯金すらできないのではないか」

ここが、浪費家だった私のお金に対する意識が、根底から変わった瞬間でした。

自分の価値観を変えた一本の動画と、二冊の本

きっかけは、妻からの何気ない一言です。
「保険、そろそろ見直してみたら?」

ちょうどその頃、私自身も子どもの将来や自分の浪費癖について悩んでおり、「何かを変えなければ」と焦り始めていた時期でした。

そんなタイミングで、YouTubeで偶然目にした一本の動画が、私の人生を大きく変えることになります。

動画で語られていたのは「固定費を見直せば、貯金は必ずできる」という、ある意味では「ありきたり」な内容でした。保険、携帯代、クレジットカードの明細、サブスクの見直し…。
しかし、当時の私にとっては、その一つひとつの言葉が胸に突き刺さる、まさに自分事の内容だったのです。

その動画がきっかけで「投資」の世界にも興味を持ちました。
今まで投資に触れたことも調べたこともありませんでしたが、「固定費を見直すだけでなく、何か新しい一歩を踏み出したい」という気持ちが湧き上がり、紹介されていた本をすぐに注文しました。

それが、投資の定番として知られる『ウォール街のランダムウォーカー』と『敗者のゲーム』です。

この2冊を通して、私の価値観は180度変わりました。
これまで「株=ギャンブル」としか思えませんでしたが、長期的な視点で見れば、私たちの資産を守り育ててくれる重要なツールであることに気づかされたのです。

【行動編】僕が浪費家を卒業するためにやった4つのこと

知識を得るだけでは、生活は1ミリも変わりません。
ここからは、私が実際に行動したことを具体的にお伝えします。

① まずは行動。僕が楽天証券を選んだ、たった一つの理由

僕は「思い立ったが吉日」がモットーなので、動画でNISAを知った次の日には、もう証券口座の申し込みをしていました。

数ある証券会社のなかから僕が楽天証券を選んだのには、とてもシンプルな理由があります。
それは、もともと楽天のスマホや楽天カードを使っていて、いわゆる「楽天経済圏」で生活していたからです。

特に、楽天カードを持っている人なら、NISAの積立をカード払いに設定できるのが最大のメリット。
ただ積み立てるだけでなく、毎月楽天ポイントが貯まっていくので、まさに一石二鳥。現金で始めるよりも、断然お得なんですよ。
(※詳しい設定方法は、また別の記事でじっくり解説します)

もちろん、最初は不安だったので少額からのスタートです。
それでも、「自分の力で未来をつくっていくんだ」という確かな実感が、大きな自信になりました。

② プロが断言。スマホ代は、もはや“聖域”じゃない

携帯ショップの店長として、お客さんのスマホ代を毎日見ている立場だからこそ言えます。
「スマホ代」は、もう見直さない理由がない領域です。

ボク自身も仕事の関係で複数回線を持っているので、正直ちょっと高めなんですが、
不要な回線を整理しただけでかなりスッキリしました。

でも、一般の方なら話はもっとシンプルです。
今の契約を見直すだけで、月に数千円、年間だと数万円単位で安くなる人が本当に多いんです。

現場で接客していて感じるのは、「気付かないうちに損をしている」人がとても多いということ。
特に目立つのが、この2つのパターンです。

  • 何年も前の料金プランのまま放置している
  • 契約時に勧められた、今は使っていないオプションがついたまま

思い当たる節、ありませんか?

「でも、格安SIMって手続きが面倒だし、電波も悪いんでしょ?」
これも、よく聞かれます。
ただ現場で見ている限り、そのイメージはもう完全に過去のものです。
今はスマホかパソコンがあれば、1時間もかからず乗り換えが完了します。
通信品質も、大手キャリアの回線を借りているので、普段使いで困る場面はほとんどありません。

ここで、チェックリストを一つ置いておきます。
もし一つでも当てはまったら、スマホ代の見直しを真剣に考える価値があります。


【スマホ代見直し診断チェックリスト】

  • □ 自分が毎月いくら払っているか、正確に分からない
  • □ 「使い放題」プランなのに、実際は月30GBも使っていない
  • □ ドコモ・au・ソフトバンクの古いプランを今もそのまま使っている

どうでしたか?
一つでもチェックがついたなら、年間で数万円単位の損をしている可能性があります。

これだけ即効性のある節約は、なかなかありません。
まずは一度、自分のマイページで契約内容を確認してみてください。

「でも、具体的にどこに乗り換えればいいの?」
「自分に合う格安SIMが分からない…」

そんな人向けに、現役の立場から“本音で”比較・解説した記事をまとめています。
2025年の最新情報ベースで、本当におすすめできる格安SIMだけを厳選しました。
下のリンクからチェックしてみてください。


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③ 「貯蓄」と「保障」は別物。僕が月3万円の保険を解約した理由

FPの勉強を始めて、一番大きな衝撃を受けたのが、この「保険」の分野でした。
当時、僕は勧められるがままに2つの貯蓄型保険に入っており、月々3万円近くを支払っていました。

ある日、ふと思ったのです。
「この月々3万円、自分でNISAを使って運用した方が、はるかにお金が増えるんじゃないか?」と。

「でも、解約に迷いはなかったの?」と聞かれれば、僕の答えは「NO」です。
なぜなら、自分で徹底的に調べた結果、それが今の自分にとっての「最適解」だと確信していたからです。

その確信の根拠となったのが、日本の公的な医療保険制度の存在でした。

僕たちが絶対に知っておくべきなのが「高額療養費制度」です。
これは、もし病気やケガで大きな医療費がかかっても、ひと月の自己負担額には上限が定められている、という国の制度。つまり、僕たちはすでに「最強の公的保険」に加入しているようなものなのです。

この事実を知った時、僕の中で答えは決まりました。

  • 保障 → 公的保険で足りない部分を、安い掛け捨て保険で最低限カバーする
  • 貯蓄 → 保険ではなく、NISAなどの投資で効率的に増やす

「保障」と「貯蓄」をキッパリと分ける。これが僕の出した結論でした。

結果、月3万円近かった保険料は、シンプルな掛け捨て保険に切り替えたことで5,000円未満に。浮いた月2万5,000円は、そっくりそのままNISAへの入金力に変わりました。

④ 最大の難関。「今日だけ頑張る」で月2万円の浪費と決別した話

正直に白状します。これまでの3つの見直しとは訳が違いました。
知識や手続きではなく、長年の「習慣」との戦い。これが一番つらく、厳しい挑戦でした。

NISAや保険の勉強を通して、僕の中で「1,000円」に対する価値観は変わり始めていました。
そんなある日の仕事帰り、車の中でふと思ったのです。

「これから資産形成を進めていく上で、このタバコは本当に必要なのか?このお金も、未来への投資に回せるじゃないか」

その瞬間、僕は持っていたタバコを、近くのコンビニのゴミ箱にすべて捨てました。

禁煙外来やニコチンパッチには頼らず、自分の意志だけでやめたので、最初の数週間は本当にしんどかったです。
僕を支えてくれたのは、「この我慢が将来何百万円になる!」という遠い未来の計算ではありませんでした。

「よし、今日一日だけ、吸わないでいよう」

この、目の前の小さな決意の積み重ねでした。
不思議なもので、それを繰り返していたら3ヶ月が経ち、気づけば吸いたいという気持ちも薄れていました。もし今、何かをやめたいと思っている人がいたら、「今日だけ」と考えることをお勧めします。

そして、禁煙には嬉しい「副産物」がありました。
それは、あれだけ毎日通っていたコンビニに、パッタリと行かなくなったことです。

タバコのついでにコーヒーやお菓子を買う「ついで買い」の浪費。
うすうす自覚はしていましたが、家計簿アプリで「謎のコンビニ出費」として月数千円の金額を目の当たりにした時の衝撃は、忘れられません。
今ではスーパーで安いコーヒーをまとめ買いするようになり、それだけでも大きな節約になっています。

結果として、タバコとついで買いをやめただけで、僕の家計には月に1〜2万円近い余力が生まれました。
これは、僕が自分の意志の力だけで生み出した、最も価値のある「投資資金」だと思っています。

すべての基本。家計簿アプリで「お金の流れ」を可視化する

これまでの行動と並行して、家計簿もつけ始めました。
使用しているのは、テレビCMでもおなじみの「マネーフォワード ME」です。

銀行口座やクレジットカードを連携すれば、支出を自動で記録してくれるので、手間がほとんどかかりません。ズボラな私でも無理なく続けられています。

使ってみて実感したのは、「お金の流れを見える化するだけで、無駄遣いは本当に減る」ということです。
コンビニ、ゲーム課金、自販機など、今まで“使途不明金”として流れていた支出が可視化され、「これは本当に必要なのか?」と考える習慣が自然と身につきました。

まとめ:未来は、今日の小さな一歩で変えられる

ほんの少し前の僕は、タバコとコンビニ通いがやめられない、典型的な“浪費家”でした。
子どもの将来に漠然とした不安を抱えながらも、何から手をつけていいか分からずにいました。

しかし、「知ること」で道は見えました。
NISAという仕組みを知り、スマホ代や保険に潜むムダに気づき、そして自分の浪費癖と正面から向き合いました。

その結果、僕の家計には月に3万円以上の余力が生まれました。
以前は浪費として煙に消えていたお金が、いまは「子どもの未来につながる資産」へと姿を変えています。

お金の勉強とは、難しい金融理論を覚えることではありません。
僕がやったのは、たった3つのシンプルな「勇気」を持つことでした。

  • 知る勇気(自分の無知や現状を認める)
  • やめる勇気(惰性で続けていた悪しき習慣を断ち切る)
  • 始める勇気(たとえ少額でも、最初の一歩を踏み出す)

この記事を読んでくれたあなたが、もし昔の僕と同じように悩んでいるのなら、まずは一番簡単なことからで大丈夫です。

家計簿アプリをダウンロードしてみる。
自分のスマホの料金プランを、今一度確認してみる。

その小さな行動が、あなたの未来を大きく変える、最初のきっかけになるはずです。
僕にできたのですから、あなたにも必ずできます。

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